ですやんです。

ですやんです。徳島にいます。演劇したりしてます。稚拙な文章能力を向上させるためにブログを始めました。映画や舞台の感想など色々と書きたいです。

ショーシャンクの空に

ショーシャンクの空に

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何人かで集まって見た作品。お恥ずかしながら題名すら聞いた事なかった。ほぼ事前情報なしで観賞。

 

ですやん的あらすじ

アンドリュー・デュフレーンは若くして銀行副頭取と順風満帆な日々を過ごしていたが、ある時、自分の妻と妻の浮気相手を殺害した罪で刑務所生活を余儀なくされる。

アンドリューは、長年服役していて調達屋と呼ばれるレッド達と行動を共にしながら、過酷な環境の刑務所内でも持ち前の頭の良さや銀行員で身につけた教養を武器に、誇り高く刑務所生活を送っていく。

感想(ネタバレ含みます)

このお話で一番驚いたのが殆ど女性が出てこないこと。一般的な物語だとヒロインの女の子がいたり、母親などが出てくるが、本編ではそれが一切ない。

また、アンドリューやその他主要人物の過去の話はあまり出てこず、殆どが刑務所の中の話で物語が進んでいく。開始5分で刑務所にアンドリューがいるのには驚いた(段々慣れてきたが。)

 

お話は終始刑務所内で行われはするが、怖い・辛いというよりも面白いが先行する物語だった。といっても大笑いって感じでなくクスッとくる感じ。

 

そして面白い所の他に考えさせられるシーンもあった。例えば、終身刑でずっと刑務所にいたもう60近いお爺ちゃんのブルックス

ずっと刑務所の中で暮らしていて、図書係を任されていて、刑務所の中からの信頼も厚い。そんな彼が、充分に服役したとして、仮釈放される。普通だったら刑務所から出れるのだから泣いて喜びそうなところが、彼は孤独感等から首吊り自殺をしてしまう。

家族も友達も恋人もいない。自分が住んでいた頃とは全く異なった土地が怖く、また虚無感を感じてしまったんだと思う。

それを見て、その人にとって何が幸せなのかはその人次第という事なのかなと思った。そしてその感情は自分の意思だけで無く、ずっと刑務所で暮らしてきたという環境からも生まれるのかなと思った。

また、ブルックスが刑務所内にずっといたいと思ったのは、刑務所内での生活が過酷ながらも楽しかったからだと思う。

刑務所内の人たちは、その中で友達を作ってその中での生活を楽しんでた。勿論その中には、男に性的暴行を与える事を楽しみにしている一味とかもいたけど。

 

またこのお話で一番良いのは、ラストシーン。こういった話は、最後に正義は勝つではないけど、アンドリューがやはり無実だったと証明され、釈放されて新しい生活をスタートさせるってなりそうな所がそうではない。

主人公の銀行員の知恵を借りて、ある筈もないお金を作っていたノートン所長から、また姑息な知恵でお金を持ち出し脱獄するアンドリュー。

調達屋のレッドに何度も色んなものお願いしてるし、そこがなんとも人間らしく、ユーモアがあるなと思った。

最後レッドも、仮釈放されてブルックスみたいな最期を過ごすかなーと思ったら、アンドリューに会うため、仮釈放中の身にも関わらず、国境を越えてしまうのも良かった。

最後のレッドの台詞の、こんなじいちゃん誰も探さない、が普通に聞くと悲しい台詞だがとても清々しかった。

 

最後に

ショーシャンクの空には、面白いシーンと残虐なシーンが絶妙なバランスで配置されてて、ずっと心を掴まれてた気がする。出てくるキャラクターも親しみ易くて、2時間半があっという間だった。

 

どんな環境化に置かれても、生きる希望を捨てずに生き抜くアンドリューに、私もこんな自分だけど前を向いて生きていこうという気持ちになりました。最高!