ですやんです。

ですやんです。徳島にいます。演劇したりしてます。稚拙な文章能力を向上させるためにブログを始めました。映画や舞台の感想など色々と書きたいです。

女殺油地獄

f:id:desuyann:20200603103123j:image

女殺油地獄(1992)

 

Amazonプライムにて鑑賞。お恥ずかしながら、タイトルすら初めて聞きましたが、原作は近松門左衛門人形浄瑠璃でそれ以降、結構映画化、ドラマ化してるみたいです。

普段、2000年以降の邦画を基本見ているので、昔のちょっとドロドロした作品がみたいなと思って鑑賞しました。

 

女殺油地獄ーおんなごろし あぶらのじごくー

享保6年(1721年)に人形浄瑠璃で初演。人気の近松作品と言うことで歌舞伎でも上演されたが、当時の評判は芳しくなく、上演が途絶えていた。ちなみに、実在の事件を翻案したというのが定説だが、その事件自体の全容は未詳である。

明治になってから坪内逍遙の「近松研究会」で取り上げられ、明治42年(1909年)に歌舞伎で再演され大絶賛された。文楽人形浄瑠璃)での復活はそれから更に年月を経た昭和27年(1947年)であった。

近年では歌舞伎、文楽の他に、映画化やテレビドラマ化もされており、「おんなごろし あぶらのじごく」と発音されることが多い。

                (Wikipediaより引用)

 

今回見た1992年の映画は、近松門左衛門の原作とは結構内容が異なっているそうです。

今回は、映画の感想なので、そっちメインで書きますね。

 

あらすじ

大阪で油の商いを行う河内屋の与兵衛は、油屋の元締めである小倉屋の一人娘・小菊と密会を重ねていた。二人の関係が知られてしまうと河内屋は商売ができなくなると、乳母のお吉は諭すが、与兵衛は聞く耳を持たない。しかし小菊は異常な行動を取るようになってしまう。小菊が他の男と結婚し、与兵衛はようやく仕事に打ち込むようになったが、小菊は仕事場から与兵衛を誘い出し、またもや密会を重ねるのだった。

            (Yahoo!映画より引用)

 

感想

このあらすじを見ると最初主役は小菊かと思ったけど、実際はお吉の方だった。

お吉は、旦那と子供2人いながらも、与兵衛に段々と恋心を思うようになる。これも最初は、与兵衛が赤ん坊の頃から育ててきた情から、心配に思っているのだと思っていたが、それにしても愛情が行き過ぎてるなぁと思ってたら、案の定、与兵衛が好きな故の行動だった。

なぜ、与兵衛好きになったかがちょっと面白かった。与兵衛はこの世を毛嫌いしていて、いつも小刀を持ち歩いてるのを見たときに、ずっと子供だと思っていた与兵衛が男になっているのを感じたんだそう。多分、お吉は与兵衛に色気を感じたのかなーと思う。危険でダメな男を好きになってしまう気持ちは誰でも持ってるよね。。

 

 

それと、嫌いな人は多いかもしれないけど、小菊が結構好きだった。酒屋と結婚してからも与兵衛と密会をする小菊にお吉が問いただすシーンが最高に良かった。まず、お吉を見かけた時の表情が口だけしか殆ど動いてないけどイヤイヤな感情が伝わってすごくひきこまれた。

そして、お吉の足を踏みつけながら、お吉の嫌がる年齢の話(ここの「アホくさ」と言い放つシーンが最高に良い)や、亭主の力で店を潰す事もできるという、嫌味。自分浮気してるのに。この性根から腐っている感じが、周りにいたら嫌だけど、見る分には人間らしくて良い。

小菊はすごく自分の欲望に対して正直で、この映画の中で一番ブレてない人かもしれない。

 

 

最後に、与兵衛。いつでも小刀を持っていたり、女とすぐ駆け落ちしようとする。(これは勝手な私の思い込み)

自分の愛していた小菊がおかしくなったとき、それまで邪険に扱っていたお吉を呼んだりする所が私はあんまり好きではなかった。(だって母を呼びつける様なもんでしょ)

私的には、小菊が嫌がってるのに、無理矢理心中させようとする方がよっぽど怖かった。

お吉にも、子供と旦那を置いて、駆け落ちしようと迫ったりとか。全て投げ出して貰わないと、愛情を確認できないのかなと思ってしまった。

与兵衛は純情過ぎて、逆に怖かった。

 

 

 

最後に

江戸時代の表現が用いられてる所もあり、少し難しかったが人の怖い部分が見れて面白かった。

時代物の映画は自分の中で何処か毛嫌いしていた部分があるので、これを機に古い映画も見てみようと思った。

『12人の優しい日本人を読む会』を見た。

f:id:desuyann:20200512230809j:image

 

12人の優しい日本人を読む会〜よう久しぶり!オンラインで繋がろうぜ』

https://12nin-online.jimdofree.com/

(公式サイト)

 

YouTubeで配信されている、『12人の優しい日本人を読む会』を見ました。Twitterとかでよく話題になっているので見たって人も多いかと思います。

既に見た方も、まだ見たこと無い人も是非ご一読して頂けたら嬉しいです。

 

12人の優しい日本人』とは?

三谷幸喜氏が劇団(東京サンシャインボーイズ)時代に書き下ろした戯曲。

「もしも日本にもアメリカのような陪審員制度があったら…?」という架空の設定で描かれた法廷劇・密室劇・そしてコメディ。

劇団では1990年、91年、92年と度々上演、2005年にはパルコプロデュースでも上演された。

また1991年には中原俊監督によって映画化された、東京サンシャインボーイズの代表作の一つ。

(公式サイトより引用)

 

日本には現在裁判員制度が導入されていますが、裁判員制度陪審員制度の違いが知りたかったので調べてみました。

 

裁判員制度=日本

裁判員(市民)は裁判官と一緒に有罪か無罪か判断し、刑の重さを決める。法律問題は裁判官が行う。裁判員は事件ごとに選ばれる。

陪審制=アメリカ、イギリス、ロシア

陪審員(市民)だけで有罪か無罪か判断し、刑の重さは裁判官が決める。被告が無罪を主張している裁判のみ参加。陪審員は事件ごとに選ばれる。

★参審制=ドイツ、フランス、イタリア

参審員(市民)は裁判官と一緒に有罪か無罪か判断し、刑の重さを決める。法律問題も判断する。参審員の任期は4年。

 

毎日新聞 よくわかるニュース 裁判員制度のいまより)

 

特に、陪審員制度について知らなくても話にはついていくことができますが、事前に知ってた方が話が入ってきやすいです。

この物語の裁判では陪審員制度を導入していて、無罪か有罪かのみを判断して、罪の重さまでを指定することが出来ない様になっています。なので、有罪だけど執行猶予を付けるのような、間の答えが選べないのが、お話に少し重要になります。

 

ですやん的あらすじ

ある男性が路上でトラックに跳ねられて死亡した。その直前に、別れた女性と口論になり、女性が突き飛ばしたという目撃者の証言から、女性が被告人として検挙された。

この裁判に集められた12人の男女。最初、全員が無罪に手を挙げた。全員一致で無罪で決まると思いきや、ある男が有罪に意見を変える。

ここから話し合いが始まるも、意見がないけどとりあえず無罪に入れたものや、被告人がまだ若いので可愛そうといった意見がでてくる。

議論する内に、途中で有罪に意見を変える者が出てきた事によって無罪vs有罪の対立がはじまる。

果たして、12人はちゃんとした議論ができるのか。そしてどういった答えを導き出すのか。

 

 

感想(ネタバレ含む)

まず最初に、読む会っていう名前だけど、全く読む会ではないなと感じました。これは定かでは無いけど殆ど台本を見て話してないし、演出ついてるし。

これはzoomを使った新しい演劇、『zoom演劇』だと思いました。

f:id:desuyann:20200514104026p:image

※調べてみたら、本当にzoom演劇ってあるみたいです。劇団Zooooom!や劇団ノーミーツなど。よかったら見てみてください。私も見てみよっ。

 

想定していたラグとかも聞いてる分にはほとんど感じず、聞き取りづらいセリフなども殆どありませんでした。相当そこの稽古をしたのかなーと思います。プロだったらそれもできてしまうのかなーとも思いますが。。

 

  • zoom演劇ならではの魅力

初めてzoom演劇を見たんですが、すごく良かったです。

勿論生の舞台の良さは計り知れないですが、常時役者の表情が観れるのがオンラインの最大の良さかなと思いました。

舞台だとどうしても座席の都合で見えにくいところがあったり、どうしても何処かにフォーカスを当てないと見れないのが、オンラインだと焦点をずっと合わせれるので、喋ってる人を目で見つつ、聴いてる役者の表情を見ることができるので、存分に演劇を楽しめました。

聴いてる役者の表情がキャラによって十人十色で、それが置かれている状況によってどんどん変わるのが面白かったです。

あと個人的に、YouTube配信していたので、テレビでYouTube見れる民としては、画面小さくて見えにくいなーっていうことが無かったのもよかったです。

 

  • 物語が面白い!

これはもう三谷幸喜の作品なので当たり前かもしれないですが、すごく面白かったです。12人みんな屈折していてそこがすごく愛らしい。あと、映画『キサラギ』に似ているなと感じました。

 

某ビルのペントハウスに、互いに面識のない五人の男たち(ハンドルネーム: 家元、オダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘。)が集まった。彼らはD級マイナーアイドル・如月ミキのファンサイトを通じて知り合い、如月ミキの一周忌の為に集まったのだった。

一年前にマネージャーの留守番電話に遺言メッセージを残し、自宅マンションに油を撒いて焼身自殺した彼女を悼むのが会合の趣旨だったが、オダ・ユージが彼女の死因は自殺ではなく「他殺だ」と言い出したことで状況は一変する。

徐々に明らかになる当時の状況、次々と明かされる五人の男達の正体。如月ミキの死の真相に迫ろうとする男たちは、互いに対して不信の目を向け対立しながらも、それぞれが個人的に知り得た「断片的な情報」を持ち寄り、各々が推理を繰り広げる。

小出しにされる新事実によって推理は二転三転しつつも、最終的に「ミキの人柄」が明らかにされ、全員にとって納得できる死の真相を見つけ出すまでの、密室での紆余曲折を描く。

Wikipediaより引用)

 

私実はキサラギのファンでして、すごくすごく面白いしほっこりするんで、見たことない人は是非見てみてください。ちなみに脚本は、リーガル・ハイを書いた古沢良太です。

 

この話の面白いシーンは、物語の終盤のハッピーエンドのどんでん返しのところです。(これがキサラギにもあってそこがすごく面白いです)

無罪に手を上げてた人たちが有罪に意見を変えていき、最後2人だけ無罪に手を挙げます。

そこから、ある男の活躍によって、本当は、他殺ではなく事故だったのでは無いかといった論が繰り広げられます。

そこまであまり建設的な話し合いができてなかった11人(最初に有罪に手を挙げていた者以外)が一つの論に向かって一緒に考え、どんどん閃いて論理が完成していくところに胸が熱くなりました。最終的に、有罪は元の男1人だけになってしまうけど、その男もまた11人の言葉がきっかけで救われる所もすごく好きで、少しうるっとしました。

 

おわりに

台本も凄くオンライン向きだったかなと思いました。ワンシチュエーションだし、あまり動きがある舞台でも無いし、、小道具とかも上手いこと使ってて面白かったです。

軽い気持ちで楽しく見れるので是非お時間ある時に見てください。あ、配信は5月までみたいなのでお早めにどうぞ〜!

 

洗骨

f:id:desuyann:20200430123318j:image

洗骨(2018)

 

照屋年之(ガレッジセール・ゴリ)の監督・脚本作品。映画も洗骨の言葉自体の意味も知らなかった。言葉自体の怖さで見るのを躊躇ったけど知人がお勧めしてくれたので視聴。

 

照屋年之日本大学芸術学部映画学科演劇コースを中退していて、芸人だけでなく、監督や脚本業、俳優業もこなしているらしい。今回の映画で初めて知った。

 

 

ですやん的あらすじ

この映画は、沖縄県粟国島に残る風習と家族の話。

新庄家の妻、恵美子が亡くなってから4年、夫の信綱はまだ恵美子のことが忘れられず、毎晩の様に酒を呷るように呑み、現実逃避する毎日。

そこに、『洗骨』の為に故郷に帰ってきた長男の剛と、長女の優子。優子は新しい命をお腹に妊って1人で帰ってきた。剛は、4年前と人が変わったように口煩くなっていた。

洗骨までの数日間、3人は同じ屋根の下で暮らす。3人は以前と変わってしまったが、果たして家族の幸せを取り戻すことはできるのだろうか。

 

感想

本当に良い作品だったので、出来るだけ多くのひとに実際に映画を見て欲しい。なのでネタバレは出来るだけ無しで書く。

 

 

まず映画のタイトルである、洗骨について。

 

今は殆ど見なくなった風習で、
沖縄の離島、奄美群島などには残っているとされる。
沖縄の粟国島(あぐにじま)では島の西側に位置する
「あの世」に風葬された死者は、
肉がなくなり、骨だけになった頃に、
縁深き者たちの手により骨をきれいに洗ってもらい、
ようやく「この世」と別れを告げることになる。

          映画『洗骨』公式サイトより

 

風葬は、遺体の腐敗の早い低緯度の地域、日本だと沖縄県や鹿児島の奄美群島で行われていたそう。ただ、近代以降は火葬が殆どになり、一部の離島でしか執り行われていない。

 

この、映画『洗骨』では、人の住んでいない島の西側に位置する「あの世」で4年かけて風葬し、親族らで骨になった遺体を水や酒で洗う様子が描かれている。

 

 

そのシーンは、ホラーとかグロテスクに描かれている訳ではないが、骸骨が苦手な方は見ない方がいいと思う。

ただ、私もそういうのは苦手な部類だが、洗骨を通して家族が一つになるシーンは見て良かったなと思うので、是非頑張って見て欲しいな。

 

 

  1. 映画の見どころ

勿論、骨を家族で洗うシーンがこの映画の見どころなのだが、その家族の個性がもう一つの見どころである。

妻亡くして放心状態になってしまった信綱。最初は、もう少ししっかりして欲しいなーと思っていたけど、洗骨シーンやその後の大波乱(これは是非映画で見て!)を通して徐々に愛着が湧いてきた。

優しすぎるが故に、知人に騙されて借金を作ってしまった、どうしようもない人だが、亡くなってから4年の歳月が経っても、妻を愛し続ける憎めない父。

 

 

長男の剛は、母が亡くなってから口煩くなってしまったが、きっと家族の為に嫌われ役をやっているのだと思う。多少お節介なところもあるが、長女の優子がいなくなった時に1番に見つけ出した頼れる兄。

 

 

長女の優子は勤務先の美容院の店長との子供が欲しかったので、安全日と嘘をついて子供を作って、実家に帰ってくるという少々破天荒な所もあるが、家族を気遣う優しい妹。

 

 

3人は時に衝突しながらも、家族の事を思い行動する姿に心を打たれたし、妻であり母である恵美子は3人を凄く愛し、愛されていたんだろうなと思った。

 

 

脇を固める登場人物も面白い。父の姉である(高安)信子の鋭いツッコミがすごく良い。演者は、トリックの大家・池田ハル役で知られる、大島 蓉子。私は実はトリックはあまり見た事がないので、これを機に見てみるつもり。

あと、優子の勤務先の店長の神山亮司役に、鈴木Q太郎が出演している。なんでQ太郎が?優子の話ではイケメン設定だったのに、と思うけど、全編通して見ると、Q太郎で良かったなと、むしろQ太郎にしか出来ない役だなと思った。この2人も凄く好きなので是非映画で見てほしい。

 

 

 

 

  2.   洗骨シーンからの・・・

これは是非映画で見てほしい。葬式で最後にみた母と全く違った姿に家族は困惑し悲しい気持ちになるが、それでも骨を家族で洗う事で、家族が一つになっていく。

それも束の間、ある出来事が起こって、一同大パニック。叔母の信子が手動である事が始まるが、もうこのシーンがすごく面白い。ラストに、感動と笑いを持ってくるのはずるい。もう一度洗骨からのくだりが見たいくらい好き。

 

 

最後に

洗骨の儀式は言葉のニュアンスから、怖いイメージを持っていたが、映画での洗骨はもっと暖かいもので、洗骨の前日身嗜みを整える、長男の姿が凄く印象的だった。

 

火葬だと、突然の死でさえ1日2日で死者とお別れをしないといけないが、風葬だと、年月をじっくりかけて死と向き合う事ができるので、実際の洗骨は凄く過酷な風習ではあるが、遺族にとっては良い文化でもあると思った。

 

とても、自分や家族を見つめる事ができる良い映画なので、是非一度見てください。

 

以上!

 

ゴーン•ガール

f:id:desuyann:20200423153416j:image

ゴーン•ガール(2014)

http://www.foxmovies-jp.com/gone-girl/sp/

 

 

wowowシネマにて視聴。フジテレビの連続ドラマ『僕のヤバイ妻』がゴーンガールに似てると話題だったので見てみたいなーと思ってました。因みにミッドサマーと同じくR15+。

 

ですやん的あらすじ

ニックの妻で絵本のモデルにもなった事がある美人のエイミーが失踪した。キッチンに血が付着していたりガラス机が割れていたりと不審な点を発見し、ニックは警察に捜索願を出した。ニックとエイミーの夫婦関係は破綻していたが、エイミーの両親に推し進められ記者会見を開いた。世論を巻き込んで捜索するも、メディアの行き過ぎた報道からニックは世間から疑惑の目を向けられ攻撃されるようになる。

 

感想(初っ端からネタバレ含む)

見終わったあと、凄く嫌な気持ちになる作品。ラストでエイミーは自分を愛し匿ってくれたデジーを性行為中に首を切って殺害する。メディアには、レイプから逃れ愛する夫のもとへ帰った勇敢な妻として報道させて、さらに溜めていたニックの精子を使って妊娠し、ニックを完全に包囲し、離婚できない状態に追い込む。

書いてるだけでエイミーの怖さに震える。エイミーの外面は美人でお金持ちで冗談なども言える魅力的な人物だが、その裏側は相手を支配しようとしていたり、結婚した後の理想を相手に求めすぎている。自分の子供さえ夫婦関係を良好にする為に使おうとしている。完璧主義もここまでくると大分厄介である。

 

しかし、ニックも中々悪い男。外面は社交的で紳士だが、裏側は仕事が首になってからは働こうとしない。親の介護のために引っ越ししててからバー経営を始めるもエイミーに開店資金を援助してもらったり、その割に若い女と浮気するし。そんなことできる身分じゃないでしょ、と世の女性はみんな思った筈。

 

だが、その復讐にしてはエイミーの行動は行き過ぎだと思う。ニックを妻殺しの殺人犯にして自殺するなんて正気じゃない。離婚すればいいじゃん。エイミーならいい人すぐ見つかるよ、と思ってしまった。エイミー自身、結婚という概念に囚われていて、自分の結婚の失敗を認めたくないのかもしれない。

エイミーが用意した半分嘘の日記と宝探しゲームによって、妻のお金で豪遊し、暴力を振るうサイテー男にニックは成り下がってしまった。そして、エイミーが残した物的証拠から逮捕されてしまった。勿論浮気は駄目だけど、エイミーの復讐、恐るべし。

 

 

外面の派手さだけで付き合うとロクな事がない事を体現している映画でした。エイミーの復讐は半分不快で、半分爽快でした。

 

 

最後に

すっきりしない話なので何も予定がない日に見るのがおすすめ。あと、カップルで見ない方がいいと思う。いやーな時間が流れるので。

 

以上!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MIDSOMMER

f:id:desuyann:20200407161143j:image

MIDSOMMER(2019)

 

アリアスター監督の、ヘレンデタリー/継承からの二作目。正直グロテスクだと聞いていたので、見る予定はなかったけどややあって見ることに。ホラーを映画館では初めて見るので(ホラーではないらしい。。)もの凄くドキドキしながら見た。

 

ですやん的あらすじ

大学生のダニーは離れて暮らす家族が妹の双極性障害が原因で一家心中し塞ぎ込んでいた。恋人であるクリスチャンはダニーの重い愛が鬱陶しくなり別れようとしていた。

そんな中、夏休みにクリスチャンは友達のペレ達とペレの実家があるスウェーデン旅行を計画する。元々ダニーを連れて行く予定ではなかったが、ダニーにバレて結局みんなで行くことに。

スウェーデンでは、90年に一度の祝祭が開催されるが、その祝祭はとんでもなく恐怖の祭りだった。。。

 

 

感想(ネタバレ含みます⚠️)

ここまで自分の心を揺さぶられたのはこの映画が一番。

映画自体は、グロいシーンがいっぱいあったけど、部屋の壁に描いている絵などで大体教えてくれて、ある程度想定できたので最後まで見れた。ただ、白夜で太陽が沈まなかったり、住人がみんな白くて可愛い衣装を見に纏っていたりと、普通じゃない光景がずっと続いていて心が落ち着かなかった。

 

また、いろんなドラマや映画よりも主人公ダニーに感情移入してしまい、クリスチャンがセックスしたのを見てしまった以降から涙が止まらず、映画を見終わった後も中々我に返れなかった。

何故ここまで感情移入したのかと言うと、ダニーは普段から効不安定剤を飲んでいて、パニック障害のようなものを持っている。そんな中で、家族が一家心中し、回復しようと思って行った旅先では崖から人が飛び降りたり、住人から貰った薬で幻覚を見たり。。そんな中でしょっちゅうダニーはパニックを起こし、そこがリアルに描かれていた。私は結構影響され易く人よりも反応が大きいタイプなので、ものすごくダニーに感情移入してしまった。多分凄くいいお客さんだと思う( ̄∇ ̄)

 

 

また、不思議とこういうグロテスク要素が入った映画を見ると、中々眠れないけど、見終わったら割とスッキリしていた。

主人公ダニーは家族の事で苦しみ、クリスチャンに依存していた時よりも、祭りを経て、逞しくなっているように見えるので、ある種これはダニーの冒険と成長物語なのかと感じた。

町の住人もあくまで古い言い伝えの中で生活しているだけなので、誰かを貶めるために行動しているわけではない。家族と食事をとりダンスを踊り、72歳になったら自ら飛び降り、また生まれ変わる。(と信じている)それが住人にとっては当たり前で、外の人達もそれに迎合できれば生きていけるのかもしれない。

 

最後に

この文章を書くのに何回も書いては消してを繰り返した。それほど見応えのある作品だった。やっぱりグロいのでもう一回は見たくないけど。。。

これからダニーがどう生活していくのかは、公式サイトによると、自分で考えてくださいとの事。

私は、、まだダニーの知らない恐怖があって逃げ出すと予想。まだ9日間経ってないしね。。。

 

以上!ミッドサマーの感想でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近思うこと

 

お久しぶりです、ですやんです。

2回に渡って映画の感想を書いてきましたが、今回は最近の自分について書きたいと思います。

 

最初に書いておきますが、大部分が仕事の話になります。

今年度も、社会人になって入った会社で働く事になりました。4年目になります。

3年間凄くあっという間すぎて私はちゃんと成長できてるのか、4年目にふさわしい仕事ぶりなのか凄く不安です。上司には褒められることも多くなったけど、自分が1年目の時の4年目の先輩が偉大すぎて、どうしても4年目に自分が相応しいのか不安です。あの時の先輩は今の自分より色んな仕事をこなしてたのが最近頭から離れません。何年目?とお客様に聞かれるのが怖い。いつもはぐらかして答える有様です。

 

私は元々、会社で制作の仕事をしたいと思っていました。撮影に行ったり編集したり、リポートしたり、番組作ったりとか。しかし、配属されたのは営業の仕事。会社でお客様応対等しつつ、お客様の家で簡単なメンテナンスをする仕事です。

 

 

最初は、自分のやりたい事と与えられた仕事が違う事に落胆しました。なのですぐに異動できる方法を考えてました。

でも、実際に仕事をしだすと楽しい事もあって。お客様と意気投合したり、自分の営業がうまくいったり。配線等もできるようになりました。2年目、3年目は引き継ぎ等もあり、与えられるた仕事が増えるのも凄く嬉しかったです。

 

そんな中4年目に突入しました。今の仕事に凄く満足しながらも、やっぱり自分は制作の仕事に興味があって、今少しだけ制作の仕事もかじってます。あと、広報関係の勉強もしています。

 

自分は、何かがすぐにできるようなる人間ではなくて。元々の知識や考えが甘い分、社会人教育を会社で凄く受けさせて貰ったのかなと思います。こんな自分を長い目で教育してくださった会社に凄く感謝しています。そして、配属されたのが営業の仕事でよかったと思います。実際に自分に向いてるのも、今では営業だと思うので。

4年目は、今の仕事を軸にしつつ、違う仕事も自分で考えてやっていきたいと思います。与えられた仕事を熟す以上の仕事をやりたいです。頑張ろう!

 

 

ここからは演劇の話になりますが、自分にとっての演劇もそれに近いのかなと最近思ってきました。今まで劇団に所属してずっと舞台に立ってきましたが、上手くなったかどうかは分かりません。

多分私には、根本的な教養や常識などが足りてないのだと思います。回り道かもしれませんが、色んな映画や演劇、本などを読んで、少しづつレベルアップしたいと思います。勿論舞台出たいけど!

 

以上、今年度もですやんをよろしくお願いします🤲

 

 

追記(2021.4.3)

上記の事を書いてから、1年が経ちました。

1年経てば結構変わるものですね。

上記の文は端的に言うと、自分のやりたい仕事と与えられる仕事が違っていて、最初はなんでさせてくれないんだーって思ってたけど、やってみたら楽しいじゃーんってお話でした。

1年経って変わったことは、その与えられてる仕事(営業、メンテナンス関係)ができる→得意になったことです。同じように取れるかもしれませんが、結構違う。まぁ、これは1年間で更に経験が増えたからだと思います。

 

また、この一年でやりたかったことを大分させて貰えるようになりました。やりたかった事って言うと制作関係。番組に出演したり、編集したり。

しかし、自分の仕事の合間や仕事終わりにしているので、身になっているのかどうなのか。。

 

そして、2021年4月!新しい子が入ってきました!

自分がその子の教える係になって、はや2日経ちますが、、これまた大変。。自分の適当さを引き継ぐ訳にはいかないので、なんとか全神経集中させて挑んでます。間違った事を教えない様に、相手に伝わる様に、相手のテンポに合わせる様に、、って考えてると、入社した頃と同じくらい緊張しますね。疲労半端ない。何より車の運転が。。😱

 

既に教育係としてはダメダメな所が出てきていますが、この試練は絶対乗り越えないと!

中高大と基本他に先輩係をしてくれる人がいて、自分はめちゃくちゃ後輩をしていたのに、全然教える事をしてこなかった気がします。今までは避けれてましたが、今回は自分しかいないので避けれない。自分が成長する為にも頑張りたいです。あと、自分がやりたい仕事をやる為にも。

 

というわけで、今年度は、新入社員を育てる事と、やりたい仕事が身に付く様に頑張ります。

 

以上ですー!

 

ショーシャンクの空に

ショーシャンクの空に

 f:id:desuyann:20200319232727j:plain

何人かで集まって見た作品。お恥ずかしながら題名すら聞いた事なかった。ほぼ事前情報なしで観賞。

 

ですやん的あらすじ

アンドリュー・デュフレーンは若くして銀行副頭取と順風満帆な日々を過ごしていたが、ある時、自分の妻と妻の浮気相手を殺害した罪で刑務所生活を余儀なくされる。

アンドリューは、長年服役していて調達屋と呼ばれるレッド達と行動を共にしながら、過酷な環境の刑務所内でも持ち前の頭の良さや銀行員で身につけた教養を武器に、誇り高く刑務所生活を送っていく。

感想(ネタバレ含みます)

このお話で一番驚いたのが殆ど女性が出てこないこと。一般的な物語だとヒロインの女の子がいたり、母親などが出てくるが、本編ではそれが一切ない。

また、アンドリューやその他主要人物の過去の話はあまり出てこず、殆どが刑務所の中の話で物語が進んでいく。開始5分で刑務所にアンドリューがいるのには驚いた(段々慣れてきたが。)

 

お話は終始刑務所内で行われはするが、怖い・辛いというよりも面白いが先行する物語だった。といっても大笑いって感じでなくクスッとくる感じ。

 

そして面白い所の他に考えさせられるシーンもあった。例えば、終身刑でずっと刑務所にいたもう60近いお爺ちゃんのブルックス

ずっと刑務所の中で暮らしていて、図書係を任されていて、刑務所の中からの信頼も厚い。そんな彼が、充分に服役したとして、仮釈放される。普通だったら刑務所から出れるのだから泣いて喜びそうなところが、彼は孤独感等から首吊り自殺をしてしまう。

家族も友達も恋人もいない。自分が住んでいた頃とは全く異なった土地が怖く、また虚無感を感じてしまったんだと思う。

それを見て、その人にとって何が幸せなのかはその人次第という事なのかなと思った。そしてその感情は自分の意思だけで無く、ずっと刑務所で暮らしてきたという環境からも生まれるのかなと思った。

また、ブルックスが刑務所内にずっといたいと思ったのは、刑務所内での生活が過酷ながらも楽しかったからだと思う。

刑務所内の人たちは、その中で友達を作ってその中での生活を楽しんでた。勿論その中には、男に性的暴行を与える事を楽しみにしている一味とかもいたけど。

 

またこのお話で一番良いのは、ラストシーン。こういった話は、最後に正義は勝つではないけど、アンドリューがやはり無実だったと証明され、釈放されて新しい生活をスタートさせるってなりそうな所がそうではない。

主人公の銀行員の知恵を借りて、ある筈もないお金を作っていたノートン所長から、また姑息な知恵でお金を持ち出し脱獄するアンドリュー。

調達屋のレッドに何度も色んなものお願いしてるし、そこがなんとも人間らしく、ユーモアがあるなと思った。

最後レッドも、仮釈放されてブルックスみたいな最期を過ごすかなーと思ったら、アンドリューに会うため、仮釈放中の身にも関わらず、国境を越えてしまうのも良かった。

最後のレッドの台詞の、こんなじいちゃん誰も探さない、が普通に聞くと悲しい台詞だがとても清々しかった。

 

最後に

ショーシャンクの空には、面白いシーンと残虐なシーンが絶妙なバランスで配置されてて、ずっと心を掴まれてた気がする。出てくるキャラクターも親しみ易くて、2時間半があっという間だった。

 

どんな環境化に置かれても、生きる希望を捨てずに生き抜くアンドリューに、私もこんな自分だけど前を向いて生きていこうという気持ちになりました。最高!